13日の金曜日
シャリ…
シャリ…
シャリ…
「…何、してるの?;」
聞きたいような聞きたくないような気分で、カイルはそう少年に尋ねた。
部屋は薄暗く、中からは刃物を研ぐ音しか聞こえないというのは、いくらカイルでも逃げたくなってしまう光景だ。
「今僕は!対☆ジェイソン作戦として、返り討ち大作戦を決行しようと準備してるんです!!」
「返り討ち…?;」
―――するの?されるの?
敗色は濃厚だ。
「このせーりゅーとうでジェイソンなどは!縦に2分割横に4分割にしてくれますよー!!」
「……………(汗)」
かなり駄目な域にまで達している。
…そこで、カイルはなんとか説得を試みた。
「あのね、大勢でいたら安心だからって広間に人が集まってるんだけど…;」
そう。カナタがホラー話を流行らせた為に、ちみっこ達と保護者が集まっているのだ。
カナタも一緒に行こう?と優しく子供へ接するがごとく声をかけるカイルに、カナタもぐらりと心が動いた。
「―――そうですよね…!ホラーのお約束でも大勢の時は襲ってきませんし!!」
ただし、そこから逸れた場合は倍率ドンだ。
「行きましょう…!皆の所へ…っ!!」
「……………」
ピコン。
あ、今死亡フラグが立った。
…とはカイルは口には出さないまま、素直にカナタに手を引かれて行った。
その後の騒動はご想像に任せます…