13日の金曜日SS
「ジェイソンが来るんです…!」
またも恐怖に駆られて、視線を怪しい方向にやってしまったカナタがそんな事を呟いている。
そして、それを真横で眺めていたカイルは「また…;」と疲れ顔だ。
毎回毎回、13日金曜が来る度に騒動が起こって大変なのだ。
勿論、ジェイソンが引き起こすのではない。引き起こすのはこの少年だ。
「カナタ、よく聞いて…;」
カイルは諭すようにカナタに向かって声をかける。
「はい!」
「ジェイソンはお話なんだから、大丈…」
ぶ、と言葉を続けることは出来なかった。
「違います!!!!!現実ならそんな怖くはないんです!!何かこーッいそうでいないっていうか!ありそでなさそなうっふんが怖いんですーーーーー!!!!!!」
ほぎゃー!と叫ぶカナタに、カイルは耳がキーンと痛くなって目をぎゅぅっと閉じて堪えた。
「カナタ…;」
「ああっ!!普通のゾンビは大丈夫なんですケドッ!T-ウィルス感染のゾンビは嫌なんですー!!」
ぶんぶんと頭を振り回すカナタは、もうカイルの声も耳に届いていない。
「カナタ、落ち着いて…っ!;」
「こうしちゃいられません!対ジェイソン用にこの某村から採取したッおヤシロさまなスイッチが入っちゃうウィルスを撒き散らさないといけません!!」
「煤I?;」
「大丈夫です!!カイルさんはこの手で守って見せますーーー!!同盟軍全体でおヤシロさまモード全開で斧持ってうろついたらジェイソンだってなんのそのですよーーー!!」
「カナタ!!そっちの方がまずいから!!;」
必死にカイルは叫んだものの、一度暴走スイッチが入ってしまえばカナタは止まることはしない。
明らかに同盟軍全体が壊滅の危機に陥りそうなものを所持して走り出してしまった…。
その後、同盟軍一同が語った所…
「いるかいないかわからないジェイソンよりも、うちのリーダーの方が恐ろしい。」
…という事だった。