頑張れ源氏大作戦!!
〜クルガン氏の子育て奮闘記〜

 

 

 シードをこのままにしておくわけにもいかず、元に戻す方法を知るため、今回の原因であると考えられるジル様の元を尋ねる事にした。
 今日の業務が遅れる事はどうにも避けられそうに無い。
 そう思ってしまうと人間とは不思議なものだ、簡単に諦めがついてしまった。
 明日、2倍働かねばならない事に大きく溜息を吐きながら、私はシードを抱いて部屋を後にしたその時―――。

 「びええええぇぇぇぇ、うええええぇぇぇぇっ!!!」

 一度は泣き止んだシードがお腹が空いたのか、再び大声で泣き始めた。
 ドアノブを握った姿勢のまま、私はその声の大きさに絶句した。

 五月蝿い、と赤子に言っても仕方が無いので、私は慌ててメイドを呼んだ。

 

 「クルガン様…。」

 「…………………………。」

 メイドが何やら目を輝かせている。
 私は敢えてそれを素知らぬ振りをし、ミルクとオムツを持ってくるように指示した。

 「畏まりましたv」

 そう言ってそのメイドは私の部屋をそそくさと出て行った。
 そして、ドアが閉まったその瞬間、眩暈を覚えそうなメイドの声に私は目の前が真っ暗になった気がした…。

 「聞いてええぇぇぇー―――――!!!クルガン様とシード様のお子がついにいいぃぃぃ!!!!!」

 「「「「「なんですってぇぇえええぇ!!!!!」」」」」

 

 

 「あら、クルガン遅かったですわねv」

 「…………ジル様…。」

 私がジル様のところに辿りついたのは昼頃であった。
 行く先々で色々な人間に引き止められ、脚止めを食らったのである。

 

 『クルガン!!シードとの子供が出来たとは本当の事かっ!!!うう、い…胃が痛い……。』

 言うなり倒れるソロン・ジー。(呼び捨て…)

 『クルガン様、おめでとう御座います。』

 にっこりと含みのある笑みを向けるクラウス。

 『はて、シードは女だったかのぅ…。』

 ボケたことを言うキバ様。

 『はっはっはっ、めでたい事だな!!』

 豪快に笑って祝うハーン様。

 

 思い出すだけでどっと疲れが出てきそうだ…。

 

 「ほほほほほ、大変でしたわねv」

 やはり確信犯か…。と突っ込みたいところをぐっと堪え、シードが元に戻る方法を尋ねた。

 「ジル様、シードが元に戻るにはどうすれば良いのでしょうか?」

 「ほほほv簡単ですわvvv」

 口元に手を当て、にっこりと微笑むジル皇女に一抹の不安を覚えながらも先を促すように尋ねた。
 只、苦労はしたくないな…という思いだけを沿え…。

 「どうすれば宜しいのでしょうか…。」

 「育てれば良いのですわv」

 「…………………………………。」

 即答とも取れるジル皇女の返事に私は唸った。

 「おほほほvね、簡単でしょうvvv」

 「そうは申されましても…。」

 と反論に移った私をジル皇女が軽く制した。
 そして、口元に不吉な笑みを浮かべ…。

 「貴方好みのシードに育ててみては如何です?」

 「…………いえ、今すぐ元に戻して下さい。」

 「ふふふ、間がありましたわねv直ぐにというのは無理かもしれませんが、そのうち薬が切れると戻りますわvvv」

 「……………。」

 

 ジル皇女の所に行っても、何の解決にも結びつかない事が身に染みて解った。

 こうして、仕方なく私はシードを育てる事にした…。

 

 

to be continued>>>

 

 

取り合えず第一部完(?)です♪
そして、まだまだ続きます…。(汗)
果たしてシード君は元に戻れるのでしょうか!!??

深海紺碧