両思い
「クルガン、肩離せよ。誰かに見られたら困んだろ。」
「お前にしては頭がまわるな。しかし、見せつける。という手もあるぞ。」
「ばっっっ……!!」
顔を真っ赤にしてムキになるシードを見て笑いながら「冗談だ。」というクルガン。
「〜〜〜〜っ!!」
何か言い返そうとする口を開閉させるだけで言葉が出て来ない。
「もうクルガンなんか知んねーよ!」
そう言って自分の部屋に戻ろうとするシードをクルガンははいはい、と言ったふうに自分の部屋に押し込む。
パタン、
数時間前、いたたまれない気持ちで飛び出していった部屋。それを思い出しクスッと笑うシード。
「どうした。」
棚から極上の赤ワインと2個のワイングラスを出しながらクルガンが尋ねた。
「ん、なあ、クルガン。」
ワイングラスを受け取りながらシードが真剣な顔でクルガンを見つめる。
「なんだ?」
「クルガンって俺の事いつから好きだったわけ?」
ぶぴっ
単刀直入過ぎる質問にクルガンは思わずワインを噴いてしまった。
「うわっ、もったいねぇ。」
カラカラと笑いながらシードが言う。
「ワイン一口でもう酔ったのか?」
口元を拭きつつクルガンが言う。
「酔ってねーよ。何だよ。聞いちゃ悪いのか?」
「いや、別に悪くはないが…。そういうお前はどうなのだ?」
「俺?俺は…いつの間にか。お前が横に、側にいなかったら全然落ちつかねーんだよなぁ。無意識の内に探してて、見つけるとホッとするんだ。…まぁ、これが恋愛感情だと気付いたのは今日だけど……。」
あっけらかんと話しているように見えるシードだが、頬が少し朱に染まっているのをクルガンは見逃さなかった。
クルガンは自分の顔が自然と緩むのを感じた。
「…何、笑ってんだよ!ああ、しまった…俺の方から質問してたはずなのに…!!」
そう言って頭を抱えるシードを見てクックックッと笑う。
(私はこいつにはかなわないな……。)
そんな事を思いながらおもむろに口を開く。
「お前が将軍に任命された時。初めてお前を見た時だ。」
「…それって………。」
「一目惚れだ。」
「〜〜〜〜〜〜!!」
シードの顔がこれ以上ないといったふうに赤くなる。
「シード……。」
クルガンがシードの手をとると、優しく口付ける。
「〜〜〜クっクルガン?」
内心焦ったが平成をよそおうとする。そんなシードに対し、クルガンは顔を上げにやりと笑った。
「クっクル…!?」
何かを言おうとしたシードの腰を引き寄せシードの口唇を塞ぎ、深く口付ける。
「…んっ…ふっ……んん」
口内を弄り、舌を絡ませる。
口唇を話した時に互いの口を繋ぐ細い唾液の糸がキスの深さを物語っている。「シード……。」
囁きながらクルガンはシードの首から胸へと舌を這わせる。
「んっ…はっ、あっ……。」
クルガンによって露に去れた白い肌に室内とはいえ、ひやりとした空気が触れる。
「ク…ルガ…ン…、ストッ…プ…あっ。」
一言一言区切るようにクルガンの愛撫に耐えながら訴える。
「どうした?」
愛撫をやめないままにクルガンが尋ねる。
「ばっ…んっ……だれ…か…!き…て…。」
シードの言葉にようやく愛撫の手を止め、耳を澄ます。
カツンカツン
確かに足音が聞こえる。
「まずいな……。」
クルガンが呟く。
外の廊下には、今、二人がいるクルガンの自室とクルガンの書斎しかない。
つまり、この廊下を歩いてくる者は、クルガンを尋ねて来る者だけ。「だから、…やめろって言ったんだ……。」
朦朧としたままシードが言う。
「…それよりお前大丈夫か?」
「え?あ、ああ…(多分ね……)。」
互いに服装の乱れを直しながら何事もなかったかのように椅子に座りワイングラスを持つ二人。
そして、ノックの音とある人物の声がした。「クルガン様。いらっしゃいますか?」
それは、クルガンの部下の声だった。
(………あいつか………。)
クルガンは扉の向こうにいるであろう部下の姿を思い浮かべていた。
「何用だ。」
情事を邪魔されたのである、当然と言えば当然であるが、クルガンは不機嫌そうに返事をした。
「はい、明日の会議の事なのですが…シード様もいらしたんですね。」
窓側を向いている赤髪の人物に気付く部下。
「何だよ、何か文句あんのか?」
振り向きもせず、クルガンと同様に不機嫌そうに答えるシードに不信感を持つが、気を取り直し、報告をする。
「午前の会議がなくなり、午後より第3、4隊の訓練をとのことです。」
「わかった。用事はそれだけか?」
「はい。それでは失礼いたしました。」
パタン
「…行ったか?」
「ああ、それよりもタイミングが良かったな。」
「…はぁ!?…邪魔されたんだぞ!?」
「そうじゃない。明朝の会議だ。」
「へ!?」
シュルッ
クルガンはスカーフをときながらシードの耳元で囁く。
「足腰が立たなくなる程可愛がってやろう。」
「なっ!?……んっ。」
抗議してやりたかったが、クルガンに耳を甘噛みされ何も言えなくなってしまう。
「シード……。」
耳元で囁き、シードを抱き上げベットへと連れて行った……。
「んっ…ふっ…。」
クルガンの甘美な深い口付けにシードは酔っていた。
口唇を離すと、どちらのものともつかない銀糸のような唾液が糸を引いていた。シードの口唇の端からも唾液が流れているが、クルガンはその事を気にする様子もなく、再び唇を落とす。「んんっ……。」
口内を貪るように舌を差し入れ、シードの舌を絡めとる。
口唇を離すと頬、耳、首、胴へと舌を這わせる。「あっ……。」
シードの口から快楽の声がもれる。
クルガンが舌を這わす度にシードの身体はピクンと反応を示す。「んっ…あっ…んっ……。」
シードは自分の快楽によって発せられる声を押し込めるように自分の手を口元に持って行く。しかし、
「っつ…。」
クルガンがその手を掴み、締め上げる。
「な…に…す…あっ…。」
「せっかくのイイ声を聞かせてもらわねばな。」
そう言ってシードの将軍職につく程の強者とは思えない細い身体のラインを指先でなぞる。
そして、そのまま、その指をシードの服の中へと滑り込ませた。
「ああっ…んっあっ…。」
背を逸らせて、ビクンと反応するシードを見てクルガンが嬉しそうに笑う。シード自身に愛撫を続けながら、首に胸にと赤い印を付けて行く…。
<未完?渡された原稿はここまでです。打込み主海月につき、判断がつきません。一応アップです。
…が、続きあると思った人は紺碧さんに続きを強請りましょう。掲示板とかで…(殴)>