虜
「あっ…やっ……」
俺がいくら息を乱そうと、こいつは顔色一つ変えやしねえ…
オレはこいつに掴まってる
きっと身体も心も…
全部…全部!!
なのにこいつは…
オレを全く必要としてない
それが悔しくて!…哀しくて、
ガラにもなく泣きたくなる時がある
「どうした?シード、」
耳もとで囁かれる言葉は、くすぐったいような気分にさせられる
この冷たい男にしては、優しい声に聞こえるから
「なんでもねえよっ」
笑ってくれなんて言えない
好きになって欲しいなんて言えない
ちょっとくらい認めて欲しいなんて言えない
こいつにとっては全部ムダな事だから、
オレだけがこいつの『虜』
永遠に捕らえられた『虜』
一生
ずっと
永遠に………
おわる