木に登って見てみよう

 

バタバタバタバタ………

―――バタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタ!!!!!!!!!!!

ダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバダバ×∞

 

「カッ!イッ!ルッッ!!さ!ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

わざわざ階段をかけ登り、屋上で雄叫びをあげるカナタだ。

今、少年は先ほど叫んだ人物を探し求め城中を駆け回っている最中なのだ………。

 

「うわーーーーーーーーーーーーーーーんっっっっっっっっっ!!!!!!カイルさーーーーーんッッ!カイルさーーーーーーーんッッッッ!!どこなんですか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!!!」

 

一緒にいれば一緒にいるなりに煩いが、いなければいないでもっと煩い。

 

 

 

「カイルさ〜〜〜んッッッ!!」

あらかた城内を破壊し………いや、探し終えカナタは外へと飛び出した。

―――そして、思いっきり木の方に突っ込んでゆく………。

「カイルさ〜〜〜んッッッ!!!!!」

 

ゴンッ

 

「――――っ〜〜〜〜〜(痛)」

「うわっ…」

強かに木に頭をぶつけ声もでないカナタだったが、木の方がダメージが大きかったらしく、ぐらぐらと揺れる。そして、聞き覚えのある(今現在探し求めている)人物の声が聞こえた。

「カイルさんっvvvvv」

ぱあ〜vと顔を輝かせながら真上を見上げると、ぱらぱらと新緑の葉がこぼれ落ちる風景の中にカイルはいた。

「カナタ………」

太めの枝に腰掛けたカイルはカナタの方を見下ろす、特にこれと言って表情を見せていなかったがカナタにはどうでもよい事だ。カナタにはカイルがそこにいるといったということだけでいいのだ。

「僕も登っていいですか♪」

そして返答も望んでいない…………。

それはマイペースを通り越し、身勝手なのではないだろうか?

 

 

 

「所でなんで木に登ってたんですか?」

ちゃっかりカイルの横に陣取りながらカナタは尋ねた。

ぴったりくっつき、互いの体温が伝わる。

枝は丈夫なようで、特に暴れなければ、2人が地面にまっ逆さまという事態にはならないだろう。

「ん…なんとなくかな………?」

「なんとなくですか〜」

心地よい風が頬を撫で、さわさわと穏やかに揺れる葉の音が辺りに響く

「ここからどんな景色が見えるかな…って、」

「へー」

そう言われ、カナタも景色を眺めてみる。(本当はカイルをずっと見ていたいのだろうが………)

あまり遠くの方までは見えるはずもなく、ただ乾いた土地と空が見えた。

眩しい程の空だ、

「何か面白いもの見えましたか?」

「んー…………カナタは?」

「カイルさんですっっ!!」

きっぱり言い切るカナタ。

なにやら問題が違っている………。

「……………(面白い物…?>汗)」

「他に見るものなんかないですっッ!!」

「……………」

「でvカイルさんは何が見えましたか♪」

カナタにそう問われ、カイルは暫く考え込む

 

カイルも特にこれと言った発見はなかった。

ぼぉっと座って景色を眺めている所に、カナタが木にぶつかってきたのだ………。

『カイルさんっvvvvv』

そう呼ばれた瞬間、自分がここにいる意味に気付いた…………。

 

「…………カナタ、かな…?」

「えっv!?♪☆・」

「木にぶつかってきたし………………………」

『ぐはあっ!』

喜色満面になっていたのが嘘のように、カナタはダメージをうけた。

『くうっ!僕なんて所詮そんなものなんですかッッ!!!(謎)』

「カナタ?」

「はい♪なんですかvvv」

カイルに話し掛けられ、ころりと態度が豹変する。まあ、先ほどまでの悩み(?)などはもう忘れている事だろう。

「もう下りる?それとも、もうちょっとここに………」

「もうちょっとここにいましょうっっ!!!!!」

ごろごろとカイルに懐くカナタだ。

「気をつけたら、昼寝も出来ますッ!!」

「…………じゃあ、そうしようか?」

 

 

2人で見る景色はなぜか1人で見ていたのとは違って見えた―――――――

 

 

 

 

 

 

……………。

「ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!」

日がとっぷりくれた頃、木の上からカナタの雄叫びが響いた…。

「寝てたらいつの間にか真っ暗になってますッッッッッ!!!!」

「すー………すー……」

「カイルさんッッ起きてく――もったいない……はっ!いや!起きてくださいッッッ!!」

急に動いたのがいけなかったのか…………

枝がミシッと軋み………そして……

 

べきっっ

 

「ぎょええええええええええええええええええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」

落ちた。

 

その後、枝を折られた木には肥料がまかれ。(カイルを庇って)足を折ったカナタにはカルシウム剤が与えられたそうだ………。

ちなみに二日で完治したらしい………………。

 

               終わっちゃえ。うん、