仁義なき日常

 

「カイルさ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んっっvvvvv」

本日も、すりすりすり…とカイルの背に擦りつくカナタ少年。

やる事がないのか、ただじゃれているだけのようだ。

相変わらず、カイルはぼ〜っとなされるがままになっている。カナタの自室での事なのでとくに抵抗する気もないようだ、

慣れと言うものは恐ろしいものである……………

カナタがほっぺにちゅうv攻撃に移ろうとした時、少年は珍しく普通(?)の表情になった

「―――はっ!!」

「?」

そして動きをとめると(相変わらずカイルに抱き着いたままだが…)部屋の隅をびしいっと指差す、

「そこにいるのは誰ですかッッッッ!!!!!!」

訳すと、僕とカイルさんのラブラブを邪魔するのは誰だ!―――と言う感じだ。

部屋の隅をよく見ると、妖し気な影がある。

 

「ばれてしまっては仕方ありませんわね、」

 

声が聞こえ、一瞬の間の後、二つの影が浮かび上がった。

1人は女性、もう1人は忍者のようだ………

そして、どちらとも見覚えがある…………………………………。

「あああっっっ!!貴方はッッ!!!!!」

カナタは一応驚いたような声をあげるが、本当に驚いているのかは謎だ。

「カナタ様何事ですかッッ!?」

元々地声が大きいため、外で待機していた兵が部屋へと駆け付けてきた。―――のだが、他の所ならともかく、ここは呑気(?)な『ぼっちゃんラブ城』だ、カイルが冷静に兵に告げる。

「『いつもの事』みたいです……………お疲れさまです、」

「ああ、『いつもの事』ですか。いえ、これが仕事ですから………では、失礼します」

と、いって兵は去って行った。(なにやら背中に哀愁をしょっているが、)

もはや何が起ころうとも、この少年が引き起こす事は『いつもの事』として片付けられるようだ…。

後ろでそんな会話がかわされつつも、カナタと覗き犯(仮)の会話は熱く盛り上がっていた(嘘)

「お久しぶりですわ、」

「貴方はジョウイの奥さん、そして僕の覗き友達事ジル=ブライトさんッッ!!!!!―――と、忍者。」

長めの髪をふわりとたなびかせ、優雅に一礼するジル………と、男の方(忍者)はカゲだ。

―――よく見ると、ジルの手には盗撮用ビデオが握られている……………。

「どうしてこんな所にっっ!」

「もちろんあなた方を覗きに決まっていますわ!!」

「その件は断りましたよっ!?」

『その件』については裏(多分)SS『覗き』をごらん下さい(死)

「まあ!そんな事でわたくしが止められるとでもお思いでしたの?」

「あああああっっっっっ!!!!!そういう事なら、完璧に僕のミス(?)ですねっッ!!」

とりあえずカナタは寝台から立ち上がり、ジルと向かい合って暴走していた。

カナタは頭を抱え、絶叫し、ジル様はそれはそれは楽しそうにほほほほほほほほvと笑っている。

そして、解放されたカイルの方はと言うと……………

「カゲ………、取り敢えず久しぶりだよね」

「カッカイル殿っ………」

ジリジリと後退してゆくカゲ。

カイルは笑顔だ。

そうとっても。

…………目はどうか知らないが。

「絶対ダメですーーーー!!!!!僕とカイルさんのラブラブいちゃいちゃ生活☆を盗撮するなんてっっ!!それは僕だけの特権なんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッ!!!!!」

どかっっ!!!!!

カイルは油断していたのか、もろにカナタの体当たり(本人曰く抱き着き攻撃)をくらい一瞬カゲから視線がずれた。

そしてカゲはその隙に姿を消す、逃げたのだ。

「カナタ…………」

「は?なんですか???」

「……………。」

結局カナタに抱き着かれ、床に倒れる事になったカイルだった。

 

「甘いですわっっ!!!!!その程度の事で甘々ラブラブだなんて!!!!!!」

 

ビシイッと2人を指差し言い切るジル。

まあ、そう言いつつも、ビデオをまわしているのだが………。

「なッなんでですかッッッッ!?」

カナタはガーンとショックを受け、身を起こした。――――が、そのままカイルの上に座り込んだ…。

「まだまだあの2人と比べて、『愛』がたりませんわ」

ふっと息をつき、ジルはヤレヤレと言うポーズをとった、そしてカナタの方はハッとした顔つきになる。

「あの2人というと………」

 

「クルガンとシードですわっっ!!」

「クルガンさんとシードさんですねっっ!!」

 

ジルとカナタのセリフはピタリとハモった。

ジルとカナタの相性はジョウイよりいいように思える…………………………

「『誰が見ていようと相手を押し倒す』それくらいの事が出来ないで、いちゃいちゃらぶらぶをめざそうだなんて!」

「くうっ!…でもそんな事をしたらカイルさん絶対怒り―――」

「それを宥め、そして自分のペースに巻き込み!時に甘くときには厳しくなだれ込むッッ!!それがクルガンのやり方ですわよ!!?」

「はうっ!」

「そして!相手が拗ねた時にはそれを逆手に取ってまた押し倒すのですわ!!」

「たったしかにクルガンさんからもらった手紙にもそんな事が書いてあったようなっっっ!!!!!」

 

ちなみにクルガンの手紙に書いてあった事はと言うと、

 それとなく行為を強要。または弱みを握り強要。 

 紋章を使われる前に唇を塞ぐ。   

 押し倒して有無を言わさず愛撫を与える。    

 泣かれると優しく言葉をかけ宥める。

 終わった後文句を言われると強気の態度で、もうしないと言われるとそれならばそれでいいという態度でいる。

―――などと言う事だ。

…………こんな事を表で書いていいのだろうか?と思うが………まあ、見逃してほしい。

 

「くっ!僕の……僕の負けですねっ……………。」

珍しく少年は負けを認めると項垂れた。

そして、押しつぶされているカイルはというと…。

「………………(早く退いてほしいかも…)」

展開についていけず、いまだ背中に乗られたままだった。

「そんなに落ち込まなくてもよろしいですわよ、」

ジルはニコリと微笑み、ビデオを構える。

「今から始めればいい事ですものv」

何をだ!何を!!

ビクッとカイルは本能的に危険を感じる、が、カナタは他人にカイルを見せる程心が広くなかった。(広い狭いの問題ではない)

「それは断わりま〜す♪」

にこ〜vっと。カナタは即答する。

どうやらもう復活したようだ。

「………いいですわ、また次の機会を狙いますもの。」

「狙わないで下さいっッ!!(汗)」

基本的にフェミニストな少年だ、あまり強くは言えないらしい。

カナタは女の人とカイルには(あまり)攻撃できないのだ………。

そんな事をやっていると、城内から騒がしい声が聞こえてきた。

 

「カイルーーーーーーーーーーッッッッッッッッッッッッッ!!!!!聞いてくれーッッッッ!!!!!(泣)クルガンの野郎がまた…………」

「うわーーーーーーーーっっっっっまたハイランドの将軍がきましたっっっっっ!!!!!」

「あああっっっ!!!また軍師殿が倒れられたぞっッッッ!!!!!」

「ホウアン殿っっっホウアン殿ーーーーーーーーーーーっっっっっ」

「うわっっキバ将軍の血管がっっ!!!!!」(←切れたらしい。)

「父上ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっっっ!!!!!(汗)」

 

破壊音や悲鳴、絶叫がだんだんと近づいてくる………。

そんな中喜んだ者計2名。

 

「「カモがきました(わ)vvvvvvvv」」

 

「きゃ〜vvvシードが来たという事はクルガンも追ってきますわねっッ!!!!!?テープを代えないといけませんわvvvvv」

「決まってるじゃないですか〜〜〜〜〜!!!!!早く場所整えないと〜〜〜♪♪♪(らぶらぶの)研究研究〜〜〜♪」

覗く気満々な2人だ…………。

そんな中、カイルはなす術もなく、ただ祈るだけだった…………。

 

どうか、カナタの暴走癖が治りますように………………………と。

 

 

                      終われ☆