くさや。

 

 

「僕らの所って、海の魚あんまり食べられなかったんですよ♪」

…そうなの、

「だから、干物にして運ばれてくるんですv」

………。

 

『クサヤ』:クロアジ等を干物にし、ツケ汁に浸したもの。

 

「…それでクサヤ?」

カイルは吐き気を必死に堪え、笑顔を作る

「はい!!慣れると美味しいんですよ♪」

ぷ〜んと独特の匂いが肺に流れ込む

 

カナタに悪意はない、ただ純粋に好意で勧めてくれているのだとカイルは充分にわかっていた。

一一一が、人には好き嫌いという物がある。

カイルはそういった類いの物は好まなかった。

 

「はいvカイルさん『あ〜ん』v」

クサヤを箸で掴み、差し出される。

椅子の上でカイルはびくりと身体を震わす、

 

他の客達は臭気に耐えかね、逃げ出していた。また、そうでない客もこの幼い軍主がまた何かやらかすだろうと思い逃げている。

結果2人っきりだ。

 

「『あ〜ん』って…」

ふるふるとカイルは涙目で尋ね返す。

「それ…食べるの?」

「はいv」

思わず泣きそうになるカイルだ。

「あ、焼いた方がいいですよね!」

パタパタとカナタは調理場へと走ってゆく

カイルがホッと息をついたのも束の間、

今までにない強烈なクサヤの匂いが漂ってきた。

「つつっ!!」

カイルは椅子から崩れ落ちる

さすがにもう、(カナタには悪いが)逃げ出したくなってきているようだ。

しかし、人生そんなに甘くなかった。

「カイルさん!どうしたんですかっ!?」

カナタが生焼けの、壮絶な匂いを立てているクサヤを持って駆け寄ってきたのだ。

「!!!!!」

「大丈夫ですかっ?」

「カッカナタ、それヤダッ…」

「え?」

「いっや、あ!」

どうやらカイルは匂いに敏感なようで、クサヤの匂いに堪えられなくなり、パニックを起こしているそうだ。

「カイルさん!しっかりして下さい〜!!(あっ、でも色っぽいv)」

「やあああああぁっ(だからクサヤ近付けないで!!)」

パニックを起こしているカイルを取り押さえるために、カナタは必然的に押し倒す形になっていた。

 

ガチャ…

 

そしてこんな時に限って予期せない客がやってくるものだ。

異臭放たれるレストランに今回は美少年チームがきたらしい。

「君ら何やってるわけ?」

「うっ、なんだこの匂い…」

「カナタさん…?」

ひょいっと覗き込んだフッチの見た物は…

 

「っっっ!?カナタさんがカイルさんを強姦してるッ!???」

「なにいっ!?」

「………」

「え?」

思わず目をぱちくりさせるが、下を見るとカイルはもはや気を失っていた。

少し考えてからカナタは叫んだ。

 

「しまったーーーーーーーーーー!!ヤレるんならヤればよかったーーー−!!!!」

「『ヤれる』ってなんだよっ!?」

トスとサスケが投げた手裏剣がカナタの後頭部に刺さる。

「てっ!…なんでサスケがそんな事いうのさ?」

ギロリとカナタが険悪な様子で睨み付ける

 

「『切り裂き』」

ゴゴゴゴゴゴゴと

2人を巻き込み紋章の力が発動する。

 

「…ルック〜」

カーンッ

2主人公VS美少年ズ

第一ラウンドが始まった。

 

 

 

結局、カイルがフッチの介護により目覚めた時には第4ラウンドが行われていたそうだ。

 

 

終わる