「カイルさんがいません…………(汗|||)」

世の終わりのような表情で、体操座りをしていたカナタ少年だが、気を取り直してすっくと立ち上がった。

「でも、カイルさんの気配は場内にあるッ!ガッツで探し出しますッ!!」

グゴッと燃えたようだ。

 

 

「さぁ〜てvどこ探しましょうか?」

「ねえvフリックさん知らない?」

「フリックさんですか〜?んーっと、そーですね〜。きっと酒場にいると思いますよ〜」

「ありがと!じゃねv」

そういって、素早い動きでその場を立ち去りかけたニナに、カナタは更に声をかける。

「あ、まってください!

 きっと、フリックさん足音聞いてどっかにいっちゃうと思いますから、もしいなかった時は倉庫の一番奥の上から4番目右から2番目、ついでにいうと、左から5番目の樽の中を探してくださいv多分は入ってますよ☆」

「きゃあvありがと〜vvvいっつも逃げられちゃうと思ったら、そんな所に隠れてたのねっ!」

手をぶんぶんとちぎれる程振りながら握手をかわす。

 

そして、ニナが遠ざかった時、カナタは聞こえないくらいの声で呟いた。

「…………………………………邪魔者(フリックさん)は早く誰かとくっついちゃってくださいね…v」

 

 

「む〜?ここですか〜〜?(汗)」

一応見てみようと、訓練場を覗き込むが、目当ての人はいない。他を探そうと、顔を引っ込めかけた時、声をかけられた。

「あ!カナタさん!!」

元気のよい声からの呼び掛け、パタパタとかけてくる少女、―――ワカバだ。

「一緒に鍛練しませんか!」

「んーと………組手以外ならいーですよ。」

少し考えたが、断りにくかったのか、少年は首を縦に振った。

「組手以外ですか……?」

残念です…と、その顔が物語っていた。

「―――――――サンドバック代わりになら、なってもいいです。(汗)」

カナタは精一杯の譲歩(なのか?)をした。

 

 

 

「カイルさん何でいないんですか〜?いや、ホントに…………(汗)」

だんだんと早くなってゆく足取り。大分焦りが見え始めている。目指す人はいっこうに見つかりそうにない。

 

「だからっ!ヒックス!どこが違うのかあててみなよっ!」

「ど、どこっていわれても………(汗)」

「ハッキリ言うっ!」

 

代わりに見つかったのは、ヒックスとテンガアール(の痴話げんか)だった。

かなりカナタの神経を逆撫でする風景だろう。が、少年はふとした事に気付いて声をかけた。

「その髪ゴムかわいーですね、」

テンガアールの髪を括っている物が、違う事に気付きそう言った。

「ありがと」

嬉しそうに微笑むテンガアールだ。まあ、異性に体する微笑みではないが、嬉しそうではある。

「あ…」

ヒックスも、青い顔でようやく気付いてたようだ。

「『あ…』じゃないっ!何でそんな事にも気付かないんだ!もう!そんな事じゃ一人前の戦士になんてなれないよ!!」

痴話げんかは終わりが見えそうになかった為、カナタはその場から背を向けようとした。

「あ、これ予備のゴムだけど、褒めてもらったお礼にあげるよ」

といって、テンガアールから犬のマスコットが付いた髪ゴムを貰った。

もちろん、カナタはその場で自分の髪をそれで括った。

 

 

「っだーーーーーーーー!!!!!かいるさんーーーーーーーーーー!どこなんですかーーーーーーーーーっっっっ!!(泣)」

見つからないカイルに、カナタはパニックに達しダッシュで城中を駆け回った。まあ………いつものテンションになったと言う事だ……。

「カイルさーーーーーーーんッッッッッ!!!!!(泣)」

「からくり丸ーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

「ふえ?」

何やら、背後からカナタの叫びとは別の意味合いを持った叫びがあげられる。

「からくり丸捕まえてッ!!」

後ろから終われるように突進してくるタル型の物体をカナタは言われた通りタックルして捕まえる。

 

「よかったーーー!捕まえてくれてありがとねっv」

「今度は何するんですかーーーー?」

もちろん、からくり丸の改造の事だ。その本人(本体?)は何やら、講議の声をあげているが…。

「んーと、今回はどれくらいからくり丸を大きなボディに改造できるか試してるの、」

「へ〜巨大メカ………いーですね〜……………v」

「でしょ〜v」

うっとりと、空を見つめる2人だ。仲はいいらしい…………。

 

 

「わーーーーーーーーーんっっっっっ!!!!!!!」

完璧に泣き体勢に入っているカナタ少年は、守護神像を壊す勢いで、バタバタとビッキーの元へかけてゆく。カイルがテレポートを頼まなかったかと言う確認の為だ。

「ビッキ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜………って、寝てるし……(泣)」

あhあh…と泣き崩れるカナタ少年だ。まだ昼間だと言うのに、何故少女は寝ているのだと多少恨みがましく思うが、それはそれだ。

「ううっ…………………しかたないです……毛布でもかけてあげましょー…」

カナタは涙を飲んで、(どこから取り出したのかわからないが、)ビッキーに毛布をかぶせてやる。

「!」

その時、視界の隅にようやく目的の人を見つけた!

 

「カイルさんっvvv」

 

 

(本編へどうぞv)