お宅訪問

 

バフバフバフッ

「♪〜♪♪〜vvv」

カナタはベランダで思いっきり、布団たたきで布団を叩いていた。

ようやく念願の『カイルさんと結婚v』ができて、新婚生活をエンジョイしているのだ。

「♪〜♪〜♪〜って あれ?」

カナタは手をとめ、外を見やる、そこには久しぶりに見る二人がいた。

「ヒックスとテンアガール…?そういえば、手紙だしたっけ? とりあえずカイルさんに報告です〜vカイルさ〜んvvv」

カナタは愛しい新妻(笑)を呼んだ。

その呼び声に、カイルはパタパタと台所から駆けてくる、

「どうしたの?」

ボウルと泡立て器を手に、カイルは顔を覗かせた。

身につけている白いエプロンには胸の辺りに赤いハートのマークが付いているだけでシンプルなものだった。

なぜ、ピンクのフリフリエプロンじゃないかと言うと…話せば長くなるので今は言わないでおこう。

「カイルさんv今向こうからヒックスとテンアガー…っっ」

ズルッ!

調子にのって身を乗り出し過ぎたカナタは布団ごとベランダから落ちかける。

カイルは何とかカナタの足を掴んだが、体勢が悪く、持ち上がりそうにない。

「カナタッ!落ちてるッッッ!!」

「うわ〜んっっ落ちます〜っっ」

わーわーぎゃーぎゃーと騒いでいるとチャイムがなった、

 

「お〜い、カイルー、クッキー焼いたから持ってきたぞ?」

隣の奥さん、シードの声だ。

迷わず二人は助けを求めた。

 

「はー助かりましたー、」

「ありがとうございました、」

ペコッとカイルはシードに頭を下げる

「いいって事よ!」

シードは笑って手を振る、カイルもニコッと微笑んだ…

「そういえば!さっき言いかけてた事なんですけど!!」

グィーッと身を乗り出し、二人の間に入るカナタ。

嫉妬の炎がカナタの身を包み込んでいた。(カイルは気づいていないが、)

「あ、そういえば…なんだったの?」

カイルが首を傾げて尋ねる。

「ヒックスとテンアガールがこっちに来てるんです、」

「え?」

ピーンポーン♪

 

 

「久しぶりー♪遊びに来たよー」

「あの…お久しぶりです、」

ヒックスがおどおどと申し訳そうに挨拶するのを、テンアガールが見とがめた。

「ヒックス!どうして君はそういつもいつも!おどおどしてるのさ!!もっとしゃきっとしなきゃダメだよ!!」

「そ、そんな事言ったって…」

も〜っ!!とテンアガールが憤慨しているのを見つつ、三人(二人かも?)はどうしようかと迷っていた。

目の前の二人がイチャイチャ(?)と喧嘩をしている所へ口を最初に挟んだのは、カナタだった。

「こんな所で立ち話もなんですから、中に上がって下さい♪丁度シードさんがお茶菓子持ってきてくれましたからv」

もっともな意見だが、カナタがそんな事を言うのは晴天の霹靂ではないのかッ!???と思いたくなったが、何の事はない、ただ『ラブラブ新居の図v』を見せたかっただけだ。

 

コポコポと、湯気をたてながら、五人分の緑茶が入れられる。

テーブルには、犬の形をしたクッキーがのせられていた。

「俺が作った、『犬さんクッキー』だぜ♪味の感想聞かせてくれよなv」

ぴたっと長閑な時間が止まる。

「「「「『犬さんクッキー』?」」」」

四にんの声は、それぞれニュアンスが違ってはいても、見事にはもった。

「それって犬入りクッキーですか?」

パクとそれを一つつまみカナタが口の中に含む、永年培われてきた食生活のためか、平然とシードの手作りクッキーを食べる。

どうやら味は普通のようだ。

「ちがうっつの、犬の形してんだろうが?」

「じゃあ、犬の呪いがかかったクッキーだよね?」

テンアガールも口を挟む。

目の前にいるこの人物が、あまり料理上手とは思えないと考えたようだ。

「だからなんでだよっ!犬の形だろうがッ」

「テ、テンアガールッ!!」

ヒックスが隣でその少女を諌める、

少女の方はケロッとして、首を傾げている

「カナタも言い過ぎ、…………犬が作ったんですか?」

カイルまでもが、マジになって言っている。

この隣人を信じていない訳ではないのだろうが、この隣人が作る料理は信じていないようだ。

「カ、カイルまでかっ!?」

「あ、そういえば、なんでヒックスここに来たの?」

カナタが思い出したように口を挟む、

話題が変わった事にホッとしたのも束の間、テンアガールが思い出したように立ち上がり机をドンッと叩く。

その衝撃で、湯飲みが飛び上がるがそれぞれ自分の湯飲みは捕獲できたようだ。

「そうだよ!忘れてた!!実は、シードさんとクルガンさんにヒックスを鍛えてもらおうと思ってきたんだよ!ね、ヒックス?」

「え、ええっ、そんなまだ覚悟が…」

「ヒックス!まだそんな事行ってるのかい!!早く手柄をたててボクと結婚したくないの?!」

「そ、それは………したいけど…

「聞こえないよ!!」

いつまで続くかと思った口論だったが、意外な人物がそれをとめた。

 

「おもしれえ…よし!俺が鍛えてやるぜ!!」

ごごっと、血が燃え滾ったシードだ。

「よろしくおねがいします♪ほら、君も頭下げて!」

「テンアガールぅ〜(泣)」

いきなりすぎだよ〜と泣きたい気持ちになるヒックスだ、

 

「どうでもいいですけど、ここでやるつもりですね…」

「カナター、このテーブル除けるから反対側持ってくれる?」

「は〜いv」

 

 

「うっしゃーいくぜーーー!!」

剣を構えるポーズをとったが、シードが手に持っているのはお玉だ。

さすがに、部屋の中で剣を振り回すのはカイルが却下したのだ。

テンアガールとシードから不満の声が上がったが、それでもしぶしぶ承知した。

「よ、よろしくおねがいします」

対するヒックスはフライ返しを手に構えている。

…こんな事で本当に剣の修行になるのだろうか?

「じゃ、いきますよ〜?レディーゴーーッッ!!」

カナタが手をあげた瞬間にシードの雰囲気が変わった。

例えるならば、獅子が獲物を狙うような迫力だ。

「……………」

「ヒックス…」

黙ったまま、シードと対峙するヒックスを見て思わずテンアガールは声を出す。

「…でも、お玉とフライ返しですからね〜」

「カナタ!!」

いきなり場の雰囲気が一転する。

まさにズルッといった感じだ。

「…やっぱり嫌だーーー!!」

「あ!逃げてどうすんだよ!!」

ダ〜ッと逃げまどうヒックス。

これが、真剣ならばともかく。お玉で殴られるのは誰だって嫌だろう、お玉は…

「コラア!ヒックス!!君ってヤツは!!」

怒りに頬を紅潮させたテンアガールにカナタはすかさず、フライパンを手渡す。

「まてぇ〜〜〜!!」

 

「わ〜乱闘って感じですよね〜。(笑)」

「笑い事じゃないでしょ!」

とっとと避難している二人だ。

「どうでもいい話ですけど、ヒックスって結構強いですよね?」

「そうだよね、」

これには、カナタとカイルは同意見だった。

「なのに、なんで戦わないんでしょうね?」

「それが、ヒックスのいい所じゃないのかな、」

「(多分)そうですねvちゃんと戦う所は戦ってるんですし、」

「そうだよね、」

 

一一一一一一テンアガールのためならいつでも戦っている

 

それを口には出さずに、二人は微笑みあった。

「僕も、カイルさんのためならなんとでも戦いますよ?」

「…ありがと、(///)…………でも、いつになったらこの戦いは終わるの?」

だんだんと原形をとどめてこなくなった居間にカイルは、額に汗を流す。

「…いつでしょうね?」

カナタも諦めかけた時に、背後から声がかかった、

 

「カナタ殿、これは何の騒ぎですかな?」

「「クルガンさん!!」」

いつもよりかなり早い時間に帰宅し、スーツ姿のまま隣の部屋に顔を出したクルガンだった。

「実は、かくかくしかじかという訳なんです。」

略すな。

「ほほう、それではまずシードを止めればいいわけですな、」

「よろしくおねがいしますv」

くるりとシードの方を向くと、クルガンは一言声をかける。

 

「シード、」

「! クルガン♪」

ぴたっと動きを止め、シードは嬉しそうにクルガンの方へ駆け寄ってゆく。

後ろの方では、テンアガールにつかまり、首を閉められているヒックスの姿があった。

「おかえり、早かったな♪」

「ああ、」

「今日な、俺『犬さんクッキー』を作ったんだぜ、」

くってくれ!とにこ〜と笑うシードだ、

それを一つ受け取り、クルガンは口の中に放り込む、

「………ふむ、」

「どうだ!?うまいかっ?!!」

「……犬に作るのを手伝ってもらったのか?」←カイルと発想が同じ

(注意:大マジである。)

 

「だから!犬の形だって言ってんだろーーーがぁーーーーーーーーーー!!!!!」

 

切れたシードが再び暴れだした。

 

「…………」

「カイルさんv今日は一緒に里帰りしましょう♪」

 

 

結局、アパートは全壊し、ヒックスとテンアガールの方はもう一度出直して、対戦するという形で納得したようであった………。

 

                      おわる(泣)

 

 

 

ごめんなさ〜いっっっ!!むちゃくちゃなもん書いてしまって!!(いつもどおりかっ!!)(死)

ううっ、でなおしてきま〜すっっ(逃)