勃発!文化祭!?

 

 

「『文化祭』やりましょう。」

 

「え?」

唐突に何やら訳のわからない事を言い出した(いつもの事)少年は、ビシッとあらぬ 方向を指差してカイルにそう宣言した。

カイルはさすがに首を傾げてカナタに質問を投げかける。

「カナタ……文化祭って…(汗)」

「『文化』的な『祭』、ですっ!」

少年の答えはちょっと違うかもしれないと言う代物だ………いや、本来の意味としてはあっているのだろうが…

「城内での親睦を深める為に!各持ち場でそれぞれ持ち芸……もとい!模擬店展示なんかを行う催しです!」

「…………」

珍しくこの少年にしてはまとも(?>ゾンビ化鬼ごっこや、命がけのかくれんぼに比べて)なイベントである。…と、カイルは思った。

しかし…現実はそう甘くは無いと言う事をすぐに思い知るのである…

 

「―――――という訳で!後3日で全ての準備を終えて下さい!既に参加者はくじ+通 常の施設係の人で決めてますから!」

「「「急すぎるぞっ!!!!(汗)」」」

 

さすがに突っ込むメンバーであった。

「ていうか、なんか用意できなかった人は新たな拷問『生銀杏に生き埋め地獄』をやりますからね☆」

女の子以外。――――カナタがそう言い終わった瞬間、メンバー達は猛烈な勢いで準備に取りかかっていった…

「銀杏ってとてつも無く臭いんですよね〜♪」

「カナタ……(汗)」

 

呑気な城主の笑い声が城内に響いていた……

 

 

 

 

三日後…

『ぼっちゃんラブ城文化祭』

筆ででかでかと描かれた垂れ幕が城の屋上から垂れ下がっている…。

 

「見事に完成ですね…」

ふっふ…と妙な笑いをしながら、少年は満足げに呟いた…。

一応城内は、近隣の街から(怖い物みたさの)住民が集まり、それなりに祭りらしい活気に満ちた雰囲気に満ちていた。

「さあvカイルさんvvv回りましょうか!文化祭を!!」

「………(汗)」

はりきる少年にそう誘われるが………、この見事な舞台(?)には、幾人ものメンバーが犠牲になっている事を知っているカイルは素直に喜べない…。

が。

「最初はどこからまわりましょう〜♪」

「………(汗)」

無論抗えるはずも無かった。

ずるずると腕を取られ、引きずられてゆく………

 

 

「なんかこー、文化祭には着ぐるみって言うか仮装した人がいないといけませんよねー」

てろてろと廊下を歩きながらそんな事を少年は呟く。

「そうなの?」

「そうなんです!」

 

ドカドカドカドカ!

 

断言するカナタの背後から物凄い足音が響いて来た。

「カナタ殿!!(怒)」

「あ。鬼ガッパ―――――じゃなくてシュウ。」

「カナタ…(汗)」

あまりの言い種に止めようとするが、本人はまったく聞く耳を持っていないようだ。

「(カッパ!?>怒)―――――一体これはどう言う事ですかな!?」

目をむいて怒りの形相(カッパの件では多分無いはず)で立ちふさがったシュウをみて、カイルの方が慌ててしまう。

「カナタ…言って無かったの?」

「え?いう必要あったんですか?」

わざわざ相手の神経を逆撫でするのだこの少年は…(嫌いな相手限定)

そんな時―――――

 

「おーーーう!カナタ〜〜カイル〜〜〜。ひさしぶりーーー」

 

何やら見覚えのある紅い髪の青年が手を振ってこちらに向かっているのが見えた……

「あ、シードさん♪とクルガンさん☆お久しぶりです〜〜〜!」

嬉しそうな表情でパタパタと手を振り返す少年。そうしているうちに2人組は目の前までやってきた…

「この度はお招きに預かり―――…」

「堅ぇな、今回は呼んでくれてサンキュな、」

「いえいえですー」

和気あいあいと話す敵軍武将知将2名と同盟軍リーダー…

それをみているシュウの血管は今にもキレそうな……

「カッカッカ………カナタ殿!!いっ―――――」

 

プツン…

 

一体何を考えていらっしゃるのか!

―――――そう叫ぼうとしたまま、シュウは白目をむいて硬直した……

そしてその前でカナタは平然とひらひらと手を振ってみる。

「あ〜〜、キレて神経いっちゃってますねー。じゃあそんな感じで楽しんで行って下さいね!」

「なんだかよくわからねえケド、おう!」

「それでは失礼しますよ、カナタ殿」

「クルガン綿アメとか置いてあると思うか〜?」

「さあな…」

どうどうと2人は去って行く…。

「………………(汗)」

それを見送るカイルは別れの挨拶をするだけで精一杯だった…。

「さー♪カイルさん行きますよーーー♪」

あっさりとその場を後にする4人の後から待機中だった医療班(文化祭特別編成)が当然のごとく駆け付けてきている。

 

 

 

「あ〜♪なんか遊んだら(?)お腹減りましたねーvなんか食べましょう♪」

「(シュウさんで)遊んだの…?(汗)」

「あはははは」

展示物もそこそこにいきなり飲食に走るカナタだ…。まあ、文化祭と言うのはそう言う物なのかも知れないが、

「確か牧場で食べ物のイベントやってましたよ☆」

 

「ジンギスカンのお店なの、」

 

独特の肉の焼ける匂い…

そして、数匹減った羊達…

「へー。おいしいですね〜vカイルさんv」

「………………うん(汗)」

何とは無しに食べにくいカイルであった…。

 

 

 

「ここは釣り屋さんをやってるんですよ、」

「へーつまりはいつも通りですか〜(まあいいですけど)ともかくvカイルさん一回やりましょうかv」

「うん、」

腹ごしらえもばっちりで2人は船着き場を訪れていた。

ヤムクーから竿を受け取ると、釣りへと興じはじめるが、しかし――――――、何事も無くすむ訳が無かった。

 

「ぎゃーーーーーーー!!タコだかイカだかよくわかんない巨大生物が〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」

「カナターーーーー(汗)」

 

湖に引きずり込まれる少年(カナヅチ)だ…。

 

 

 

 

「ふはーーーーーーーー…(汗)死にかけました…文化祭ってハードな物ですよね〜〜〜」

「う、ん…そうだね…?」

文化祭(の準備)はハードだが………何か違う気がする…。とカイルは水に濡れた少年(溺れた)をみて思った…。

「でも、もう終わりですよね…」

「? 二日やるんじゃないの…?」

「いえなんかもうどうでもいい…もとい、満喫しましたし。」

カナタルールはかなり問題があるように思われる。なんというか、溺れた時点で懲りたらしい。

そして、決定した時点で城内中に伝令が走った…。

時刻はもう日が落ちた頃で、タイミング良くお開きにもちょうどよい頃である。

「皆さーん!文化祭の展示用具全部中庭に集めて下さい〜〜〜〜♪」

 

看板、垂れ幕、etc……

それらがドン!と積み上がっているのはかなり壮快な光景だが、一体何をするのか…。嫌な予感だけが募る。

「おー結構集まりましたねー。」

「カナタ、何かやるの?」

カイルはそう問いかける。薄々ながらも、何事か起こるのか察しているようだ…。

「はいvやっぱ文化祭って言えば、キャンプファイヤーですからvvv」

ボッ!と松明にカナタは火をつけた…。

油の燃える嫌な匂いが辺りに満ちる…。

 

「ファイヤーーーーーーーーー☆」

 

ゴーーーーーー!!

 

――――――三日間の苦労が一瞬で消えた……。

「ふっ…祭りって最後では儚い物ですよね……」

 

「あーーーーーーー!!城がーーーーーー!!!!!」

「燃え移ってるぞーーー!!(汗)」

「水をーーー!!水を持ってこーーーい!!;」

「布団で叩けーーーーー!!」

 

「さ、カイルさんv2人でフォークダンスを踊りましょう…v」

「…………カナタ、燃えてるから…」

「愛の炎がですかv」

 

―――――――――――たかが文化祭、されど文化祭。

その被害ははかりしれない物だったそうだ…。(でも負傷者は無し。<持病で倒れたもの一名>)

 

 

 

 

 

「カナタ……フォークダンスって体育祭じゃ…?」

「あれ?」

 

 

 

完!<言い訳ないし終わっときましょう!!(死)>