一度はやってみたかったネタシリーズ - 子供編5-
昼下がりの坊ちゃんラブ城…。
「カイルさん♪カイルさん♪カイルさんのちみっこバージョン〜〜〜♪♪」
…浮かれた城主様が、城内をスキップして歩いていた。
―――――それも、自分そっくりの子供を背負って…。
そして、そのすぐ後ろをカイルが付いて歩いているので、…どう見ても、親子、家族連れの光景となってしまっていた。
カイル色に染め上げられた――嫌な言い方だが、これ以外に言い様が無い――同盟軍メンバーらは、彼らに近くを通 り過ぎられる度に、「子供出来てたのか!?」という間違った認識を植え付けられて行く…。
そう、彼らの誰しも、常識はずれに毒され過ぎていた―――…
「る〜! るー!!」
カナタの背中で一生懸命声を上げている子供は、決して歌っている訳では無く、双児の片割れの名前を呼んでいるのだ。
「どーこですかー!?」
「るー! どこーっ」
外から順に探し続け、ようやく今2F。
これまでに目撃情報を無かった所を見ると、どうやら探し主はまだ上の階にいる様である。
…一応、カナタと子供が「どこか部屋に連れ込まれてるかもッ!!」という意見を言った為に、私室やら物置きも片っ端から探したのだから、見逃したと言う事は有り得ない。
「うーん…次は3階ですかねー?;あんまり上の階だと危ないですッ!;落ちるとかしたらーーッ!!;」
「カナタッ!!;階段で振り回したら危ないからッ!!;」
階段を上る途中、ギャーッ!!;とばかりに、頭を振っている暴れているカナタだ。
探し主がどこかか落ちなくとも、背中に付いている子供の方は落ちるだろう…。…振り回されている子供の方は、楽しそうにカナタの首にしがみついているが…
そして、何を思ったのか、注意するカイルに向かって子供は手を伸ばした。
「おかーさんvだっこ〜♪」
「………(汗)」
お母さん…;
ちょっと固まるカイルだが、危ない事には変わり無いので、足だけでカナタにしがみついている子供を受け取ろうと、手を伸ばし…
グッ。
「………」
「………」
「……カナタ;」
「何ですか?」
「ハル…の足、離してくれる?;」
「いや、こう、なんかこう嫉妬がメラメラと…」
少年が子供の足を掴んで離さない為、えらい体勢になってしまっている。
「かなた、はなせー」
「カナタ、本当に離して、危ないから;」
「む〜〜〜〜〜;(怒)」
本人も離さなければ、危ないとわかってはいるのだが、「おこられたー♪」と喜んでいるわが子(?)の顔を見ると、ムカツクというかなんというか…
しかし、素直に両脇に抱えていた足を離してやった。一応カナタの辞書にも『我慢』という単語はある。
「えへへ〜v おかあさんーっ」
「………」
抱き上げた子供に、ぺとっと抱きつかれて、温かな体温を感じると、もう「お母さん」でもいいか…と、流されかけるカイルだ。
「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ」
―――――それを見てボウボウに燃え上がるのがカナタだ。(むしろ燃え上がらなければカナタじゃない。)
嫉妬心も確かにある、しかし、何より彼をむかつかせているのが、子供特有の得意げな顔である。
わが子と言えども、敵は敵。
加減はするが、容赦はしないがモットーの少年は、思った…。
(もうなんでもいいから八つ当たりしまくりたいですーーーーーーーッッ!!>怒)
―――そんなカナタの思いが届いたのか…
「これはどういう事ですかッ! カナタ殿!!(怒)」
カモ(シュウ)がやって来た。
続く
進展ないです…
そして、さりげに触手主坊小説下書き出来上がってたりしますが、時間が空いたので、素面 で見れなくなりました…(吐血笑)