おこたでお眠

 

マクドール家の坊ちゃんにゃんこ、カイルは今日はおこたでおねむ中。

付き人(兼母?)が『窒息しちゃいますよ〜』と注意してもおこたの中で丸まります。

 

「坊ちゃ〜ん、お友達が来られてますよ〜」

付き人の声ににゃんこは黒いきれいな毛並みの耳をピクッとさせただけでおきません。

どうやらにゃんこは寒いのがキライなようですね、

あたたかいおこたで丸〜くなったまま。

しかし、来たお友達が悪かったですね、

 

「カイルさ〜〜〜ん♪♪♪」

とら模様のしっぽを振りまくり、こにゃんこカナタが現われます。

どうやら、冬が来て喜んでいるようですね、こにゃんこは寒いのなんかへっちゃらです。

 

「カイルさ〜ん?寝てばっかりいると目、溶けちゃいますよ〜?」

どうやらこにゃんこはにゃんこに構って欲しいようです。

おこたを捲りあげ、中を覗き込みます。

外からの風が入り、にゃんこは身体をふるわせますが…

「ん〜…」

寝返りを打っただけで、それでもにゃんこは起きません。

最近、カナタのおねだり攻撃に慣れてきたようです。

「カイルさ〜ん」

負けずにこにゃんこは自分もおこたに入りこみ、にゃんこのしっぽをつかみます。

「む〜〜〜…」

にゃんこは不快そうに眉をひそめます、お昼寝のじゃまはよくありません。

「起きて下さ〜いっ …じゃないと〜」

 

一一一こにょこちょこちょ

 

「っ?………っっっっ!」

「くすぐっちゃいま〜すv」

こにゃんこはにゃんこのしっぽをこちょこちょとくすぐっています。

「っっっ!?」

その感触にたえきれなくなったのか、カイルはようやく目を開きます。

 

「…カナタ?」

かなり眠そうな目を擦りながら、こにゃんこの方を向きます。

「おはようございます♪」

「おはよう…」

それだけ言うとにゃんこはまた目を閉じようとします。

「ああっっ!!ダメですっ!今日は僕と遊んで下さいっ!!」

そう言うとこにゃんこはにゃんこの足を反対側から引っぱります、

ずりずりとにゃんこの身体は引っぱりだされ、床はひきずられた時に立てられた爪でぼろぼろになってゆきます。

にゃんこも強いですね。

 

 

                                 続く。