一度はやってみたかったネタシリーズ - 子供編11-
「…はる?」
カイルの声を幼くした微かな声が、煙の中から恐る恐る響いた…。
その声を聞いた子供は、確かに自分だと言うように、必死に相手の名前を呼ぶ。
「る〜!るー!るいーッッ!」
「はる…!」
しかし…やはり、意外に相手が危険な事を知っているのか、カナタ似の子供は今度は注意しながら自分が相手の視界に入るように呼び掛けていた。
そして、相手の子供もようやく攻撃していたものが探していた片割れと確信したのか、動きを止めた。
煙が晴れ、しっかり相手の姿を互いに見据えると、同時に飛び出した。
「る〜!」
「はるーっ」
子供独特の小回りの利いた素早い動きで、互いに駆け寄る姿。感動の再会―――――…
むぎゅっv
「わが子〜〜〜vv」
…となるはずが、それに水を差すがごとく、カナタがカイル似の子供を先に抱きしめた…。
「あ”ーーーーッ!!(怒)」
「パパって呼んでごらんーっv ―――一回言ってみたかったんです〜っv」
「おとーさん??」
「パパですv」
「カナタッ!!;」
そんなつもりはないのだろうが、2人の再会を邪魔するようにカナタは『る〜』を『ハル』の手に届かない、自分の懐に抱き上げてしまっている。あまりに大人気ない仕打ちに、カイルは何とかカナタを止めようとして声を張り上げる…。
「おかーさんーっ!かなたがーーーッ!!」
「おかーさん?」
「ああっ!!言いつけるなんてッ!!;」
「かなたバカーーッッ!!(怒)」
「そんな事言ったってこの子は離さないですよーだッ!!」
「ムームムー!!」
「ムクムクももう出番は終わったから帰って良し!」
「ムムーー!!」
「ル〜〜!!(泣)」
「離しませんーーーッッ!!」
「………!!;」
ギャースギャースとカナタ×2(とムクムク)に騒がれ、もう辺りは物凄いパニックとなっていた…。
「〜〜〜〜まずッ、カナタがその子を下に下ろして!;」
耐え切れずに、カイルは叫ぶ。
…もし、本当に自分がこの2人の母だとして、無事に日々平穏に過ごしているならば―――…本当に凄い、と感心するしかない。
「大人気ない事しないで、カナタはちゃんとハル…とその子を会わせてあげる!; えっと…ハル、は泣かないで、…『ルー』はこっちに来て…?(どう呼びかければいいんだろう…;) ムクムクは本当にありがとう、」
「うわーんッ;」
「おかーさん♪」
「ムム〜♪」
テキパキと怒り、カナタの腕の中から手を伸ばして来る子供を抱きとり、下へと下ろす…。
…改めて、
「る〜!」
「ハルー」
「カイルさ〜んっ♪」
「…;」
きゅ〜っと抱き合う子供らに対抗したのか、なんなのか…カナタまで何故かカイルに抱きついている…。
…一箇所違うのは、子供らはきっちりと抱き合っているのに対して、カイルは抱き返していない所だろう…。
続く
…進まない。終わらない…。