新婚劇場5〜意味のない鍋編〜

 

ぐつぐつぐつぐつ…

 

鍋の煮える音だ。

そして、匂いだ。

ふんわりと煮える昆布の匂いが辺りに満ち、鍋から覗く白菜が楽しそうに踊っている。

だが、しかし。

問題は状況だとシード奥さんは思った。

 

「なんで増えてるんだよっ!?」

 

台所へ大根おろしを取りに行っている隙に、何故だか旦那さん以外にも人が増えていたのだった…。

しかも、台を囲むようにきっちり4人になるように、(シード含めて)

「あははは〜v気にしちゃダメですよー☆」

「すみません…;」

増えていたのは隣の新婚さん夫婦、カナタとカイルだ。

ちゃっかりと自分の分の取り皿を用意していたりする…。(カイルの分はカナタが、)

シード奥さんは、すまなさそうに謝るカイルに慌てる。

「あ、まあカイルはいいんだよ;」

問題は反省心のカケラもないこの小僧っこだ。

「シード、」

ふいに今まで黙っていたクルガンが、奥さんに声をかけた。

「なんだよ?(怒)」

そして取り出した物は、

「手土産だそうだ、」

 

お肉。

 

これは鍋にはつきものだ。

「よーし!今日はおじやまで行くぜー!!」

「おー♪」

「………(汗)」

ワイロ(特に食べ物)に弱いシードだった…。

 

ぐつぐつぐつぐつ…

 

「お肉ーv霜降りよりも赤身のが好きですね〜☆」

「カナタ、野菜も食べないと…」

「シード付いてるぞ、」

「ん?」

鍋らしく、ほのぼのとした雰囲気である。(一部アダルトかもしれない…)

「あっ!;誰だよ!?こんなに豆腐崩れさせたやつはっ!?」

「豆腐のおいしい季節ですね〜」←犯人。

 

とかなんとかやっている内に、鍋は空になる。そして、お腹はやや満腹に、

鍋に追加されるのは、ご飯、各種調味料、卵、…そして―――――

「クルガンさん、」

「、シード」

隣の旦那さんの呼び掛けに、クルガンはすぐに反応した、そして奥さんの名前を呼んだ。

「は?なんだよ」

「確かお茶を湧かしていなかったか?」

「あ。;」

ヤカンの沸騰している音に、シードはすぐさま立ち上がって台所へと駆けた。そして、それを心配そうに見送ったカイル…

その瞬間の事だ、

 

鍋に怪しげな薬品がまぜられたのは―――…

 

「クルガンさん、今日は良い夜になりそうですね〜v」

「そのようですな、」

「「?」」

 

おじやが出来るまでの数十分、そして食べるまでの数分後、奥さん達がどうなったのかと言う事は誰もしらない――――…

―――そう、カナタ達の隣の部屋の奥さんが、今夜はイヤホンをさせられたまま寝かされたという事以外は何もわからない事だった…。

 

 

少し昔のノリ風に?

続く→