(※主坊+テド4です。なんかテッドさん復活してます。)
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12月某日Xday間近…
テッドは悩んでいた。
それはもう、額に眉を寄せてその皺が跡に残るくらいに悩んでいた。
―――そう、何をそんなに悩んでいるのかと言うと、それは『クリスマス』についてだ。
「〜〜〜〜;」
理由やら話やらは割愛するが、自分が死の淵(というかぶっちゃけ死んでてソウルイーターの中)から戻って来て、恋人(多分)と迎える初めてのその類のイベント…。
呪いからも開放され、人目さえ気にしなければ、堂々とイチャつけるというそんな(美味しい)状況になっているというのに…!
………元々の素直じゃない性格が災いして、恋人…カイカに対してその手の恋人らしい甘く気の利いた対応が出来ないでいた…。
親友が出来てからの性格をどこに置いて来た!?というくらいに、自分でもマズイ態度をとっているとわかっている…。…別にカイカは気にしている様子も見せないのだが、それが余計に罪悪感を掻き立てていた。
だから…
「………このクリスマスこそは…………っ;」
テッドは我知らず、拳を握り締めていた。
24日、クリスマスイブ当日。
「…………(怒)」
むっすぅ〜。
…そんな擬音が聞こえてくるくらいにカナタは拗ねていた。
その不機嫌さ具合は、周囲の人気のなさからでも想像出来るくらいに悪かった。
カナタがこんな状態になっているのには理由がある。
もちろんカイルが傍にいないからというのがその理由だったが、その傍にいないという原因に対しても腹を立てていたのだ。
『一生のお願いだッ! カイル!ちょっと付き合ってくれッッ!!』
そんな事を言って、カイルの(復活した)親友は、物凄い勢いで自分の愛しい人をさらっていったのだ。…………子守まで押し付けて。
視界の端で雪玉を転がしているカイカを見ながら、カナタは溜息をついた。
腹いせにカイカにサンタのコスプレ(ふわふわローブ+ミニスカ仕様)をさせてみたものの、無用なフェロモンが増えて害虫駆除の手間が増えただけだった。
(本当ならッカイルさんにサンタコスしてもらって!踊るホワイトクリスマスを迎えたかったのに…!)
どんな催しかはわからないが、着ないですんだカイルにとっては幸運なことだっただろう。
「その際にはカイカさんにはトナカイさんになってもらって!ソリを引っ張り回してもらいたかったのに…ッ!(怒)」
「?」
確実にカイルとテッドにWで怒られたことだろう。
「う゛〜〜〜(怒)」
唸るカナタは、テッドに手を引かれながらも、カイルが言い残していった言葉を反芻する。
『ごめんねっ…カナタ;』
「クリスマスはッ…クリスマスはッ…!」
『クリスマスには戻るから…;』
「イブから始まってるんですよーーーーッッ(怒泣)」
カナタの雄叫びが、和やかなクリスマスパーティー会場となっている城内に響き渡った…。
クリスマス
頼れるのは、やはり親友だろう。
考え過ぎて寝不足になったテッドは、足取りも荒く尋ね人の元へと急ぐ。
幸い親友、カイルはそう長くはかからない内に発見出来た。
「一生のお願いだッ! カイル!ちょっと付き合ってくれッッ!!」
頭を下げ、頭上でパン!と手を合わせてのお願い。この行動に親友が滅法弱いのは百も承知だ。…相手も、テッドが弱みをついておねだり攻撃を行っていると知ってはいるだろうが…。(しかしそれでも、負けてくれるのだ)
「付き合うって…どこまで?」
「それが決まってないから何日か付き合って欲しいんだ!頼むよ、親友!」
「うん、それはいいんだけど…」
「ダメですッ!(怒)」
カイルの隣にくっついている子供(と書いてガキと読む)が、抗議の声を上げる。
一応、親友と付き合っているという恋人らしいが、親友との関係の温度差は見ている方が引くくらいのものだ。(別にカイルが低いという訳でなく、相手が灼熱の温度なのだ…)
しかし。こっちも必死な訳で、そんな苦情は知った事ではない!
「よし!なら早速行こうぜ!」
親友のOKの言葉だけを耳に入れて、その手をガシッと掴む。
「ごめんねっ…カナタ;」
「カイルさんッ!?もうすぐでクリスマスなんですよッ!?恋人達の祭典に離れ離れになっちゃったらどうするんですかーッ!?(怒泣)」
「クリスマスには戻るから…;」
その通りだ。
それが最終的な目標なのだから。(クリスマスを過ぎたら話にならない)
とりあえず急ごうとカイルを引っ張りながら踵を返すと、正面にカイカの姿があった。(どうやら物凄い勢いで走るテッドに気付き、少し遅れながらもついてきたらしい。)
照れ半分と、ちょうど良かったという気持ちが半分、同時に沸き起こる。
「カイカ!ちょっと出かけてくるから大人しくしてろよ」
「いってらっしゃい?」
よくわかっていないのだろうが、カイカは首を傾げて子供じみた言葉でテッドを送り出す。
相変わらず、無表情ながらもどこか「早く帰って来てね?」と告げている姿は、…やはり何だか愛おしいものだったりする。(末期)
そんなカイカの姿を見て、テッドはもう一言言葉を残す。今度はカイカに向けての言葉ではなく…
「―――後、カイカの面倒も頼む!」
「ギャーッ!(怒)僕のカイルさんを強奪したあげく、何面倒な事言い逃げしてるんですかーッ!? あ゛あーくそーッ(怒)カイカさんに変な事仕込んでやりますーッッ!!」
背後から上げられる声を綺麗に無視して、テッドは再び走り出した。
「所で、どこに行くの??」
「…………ちょっとアイツに、何だ…その、クリスマスの…プレゼントをさ…」
「走って行くとクリスマスまでに間に合わないと思うけど…;」
クリスマス、という行事が定着しているからかはわからないけれども、街の交易所は思っていた以上に賑わっていた。それに、蚤の市も開かれていて、何か買い物をするには持ってこいだと、カイルは人込みを眺めつつそう思った。
………………ここなら、テッドも何を買うか決められるかもしれない。
既にいくつかの街をまわっており、そこではこれだ!というような品が見つからなかったらしく、色々と放浪する事になってしまっているのだ。
親友(テッド)がどういう物を探しているのかわからないけれど、自分も見てみた所、この街の蚤の市は色々と変わった品を置いている気がする。
一応テッドからも何を贈ればいいかと相談もされたのだけれども………、
「…………1番喜ぶ物っていうと、まんじゅう以外思いつかねぇ…」
「うん…;でも、テッドが選んだ物だったら、カイカさん喜んでくれると思うから…」
「――何をやっても喜ぶような気がするんだ………(頭抱え>汗)」
「…………(汗)」
…という訳で、(カイルにもカイカが何をあげれば1番喜ぶのかわからないので…)テッドが一人苦悩を続けていた。
親友がこういう事で悩んでいる姿は初めて見るので、珍しくもあるし協力もしたいのだけれども…
(そろそろ戻らないと…)
帰るまでに、クリスマスを過ぎそうな気がする…。
そして、残して来たカナタがどうしているかも気になる。
その心配は、大部分がカナタが何を仕出かすか…という事なのだが、一応………離れているのが寂しい気持ちもある。
(どうしてるかな…カナタ…)
クリスマスに渡すプレゼント(カナタから「カイルさんの作った手編みの物が欲しいですーーーーッッ!!」…とねだられて作った帽子)の袋を、ぎゅっと抱える。
急に買い物に連れられた為、完成したプレゼントも持ってきてしまっていたのだ。
(ちゃんと渡せればいいけど…;)
ちらりとテッドの方を見ると、顔を赤くして商人に何かを包んでもらっている姿が見えた。
「あ」
「悪いッ遅くなった!;」
何を買ったかまではわからなかったけれど、ようやく買い物は終了したようだ。
湯気が出そうなほど顔の赤い親友の姿を見ながら、一体何を買ったんだろう…?とカイルは思ったが…聞くのも難だったので尋ねるのは止めておいた。
とりあえず、何とかクリスマスが終わるまでに戻れそうだ。…多分。
クリスマス本番へ続きます。
…でも、まだ一行たりとも完成していないという事は秘密です…。
完成…するのでしょうか?(吐血)